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お正月中に書いてた記事をアップしましたのでよろしければお読みください。
一口にコーティングと言っても価格も宣伝内容も様々。
施行するお店も、専門店、カーディーラー、中古車販売店、大手フランチャイズ(ガソリンスタンド系)、量販店、等様々。
そんな中、コーティングの価格は一時期よりも高価格化していると感じる。
新車価格も昔に比べ高価になり、「残価設定」などの買い方も増え、売り上げ向上のため、販売する側もあえて高価格なコーティングを勧めたり、以前は値引き対象で無料で行っていたコーティングも有料化しているのが現状。
しかしそれは本当にお客様にとって意味のある物なのか?
単に勧められるがままに施工していたり、「折角の新車だからこの際・・・」と施工したり、中古車の場合もしかり・・・。
そしてそのコーティングは効果は価格に見合ったものなのでしょうか?
私自身が改めて思う事は、「コーティングの膜の有無」など目に見える物でもなく、仮に厚みや硬さを言われても知る由もない、いわば「非常にあいまいな存在」となる。
その上で、そのコーティングは本当の意味での「コスパ」が良いのか?と言う疑問が付きまとう。
よく耳にする「ノーメンテナンス」や「簡単な水洗いだけで十分」と言う言葉があるが、一般的に考えれば「ノーメンテナンス」と言われれば「何もしなくても良い」と考えるのが普通で、「水洗いだけで」と言われると「水をかけるだけ良い」と考える人もいる。
無論、施工した側もある程度説明はしているだろうが、ほとんどの人が「手入れをしなくても良い」とか「コーティングしたからある程度ほったらかしても良い」と考えるのが妥当だと思う。
言い換えれば、「コーティングしたのにしょっちゅう洗うならコーティングの意味がない」と思うのが当然の消費者心理だと思う。
コーティングを行い理想的な状態が長続きするためには、「適切な施工」「良好な保管環境」「適切なメンテナンス」の条件が必要です。
そう、理想的な状態とは「雨の日に乗らない、ガレージで保管」と言った、そもそも車が傷まない、汚れない条件が揃った場合に言える事で、私を含めほとんどの方に当てはまらない条件です。
そこで「コーティングをすれば屋外保管の日常使用の車でも綺麗に維持できる」と期待しコーティングをするのですね。
なぜならコーティングを希望するお客様は、綺麗な状態をお求めになるお客様だからです。
私がお客様にコーティングの説明をする際にお伝えしているのは、「今、あなたがお住いの環境と、使用状況がこれからも同じなら、今お乗りのお車の状態がこれから購入されるお車の今後になります。」とお伝えします。
その上で「今が綺麗なら、今後当店をご利用いただく事で、より綺麗な状態で長くお乗り頂けます」その逆に「今のお車の状態に不満があるなら、どのようにすればよい状態で乗り続けられるかをご支援します。」とお話します。
コーティングするだけで綺麗が長続きするわけでは無く、コーティング以降に何をするかで、その後の状態が大きく変わります。
コーティング施工で重要なポイントは大きく分けて3点
①美しい下地の状態(塗装面の仕上がり状態)
②密着(塗装面とコーティングの結合)
③仕上がりの美しさ(ムラ、塗り込み拭き取り時の傷等のの無い仕上がり)
となります。
コーティング剤にはある程度の違いはありますが、基本的な内容はよく似たものです。
しかし仕上がりやコーティングの密着は施工者や作業環境により大きな差となります。
太陽の光や蛍光灯下での作業では作業面の正確な状態は分かりませんし、解放された場所での作業では、砂ぼこりや様々な仕上がり不良を引き起こす要因がある為、作業には最悪です。
良い施工には安定した照明下で常に塗装状況を把握し、外界と遮断された専用のブースが重要ですね。
例え新車でも大半のお車には微細な小傷や、染み、メーカー製造ラインの検査時に塗装の不具合個所の修正した際の修正傷、納車前の整備等で偶発的に発生した作業傷、洗車傷など工業製品ですので避ける事の出来ない痛みは存在し、完全無傷な新車は、残念ながら存在しません。
その為にはコーティングの有無に関わらず、お客様の納車前には完全な状態であることが理想なので、納車までの間にしっかりと最高の状態でお渡しできる状態にしておかなければなりませんね。
問題は不具合が見られた場合、誰がどのように仕上げるかです。
この画像は届いたばかりの新車のメーカー修正傷です。
このままでは納車できませんので綺麗に仕上げる必要がありますね。
折角の新車も傷があれば台無しです。
蜘蛛の糸の様な細い傷でも無数にあれば見た目は悪くなりますので、ここで初めて磨き「塗装研磨」を行い傷を削り無くします。
しかし研磨をすればその分の塗装を削るので、当然ながら塗装が薄くなります。
更に、磨き方を極めていなければ、余計な磨き傷だらけになったり、知らぬ間に塗装を削りすぎて傷は無くなれど塗装が弱くなり傷みやすくもなります。
塗装を磨くためには、熟練の経験と最適な環境が無ければよい仕上がりにはなりません。
幸いほとんどの新車は新車らしく綺麗な上に、お客様自身も「新車だから綺麗で当たり前」と言う思いから、トラブルに至るケースはあまり見にしませんが、やはりある一定はトラブルに至るケースもあります。
その殆どは納車後に気が付くもので、人が関わる以上避けられない問題でもあります。
これぐらいと思う人もいれば、そうでもない人がいる様に・・・人も車も色々です。
これに関してはYESともNOとも言えません。近年は内製化により自社で行うケースが大半です。
内製化の場合、専門知識も作業経験もないスタッフが講習を受けたり、講習を受けた人からの又聞きで作業を行います。
作業は流れ作業となりますが、あくまでも新車なので余程の不具合が無い限り、それなりには仕上がりますので、こだわらないなら問題ないでしょう。
問題は、コーティング以降のトラブルや不具合の際の対応です。
施行後、何等かの不具合や使用環境上でのトラブルが発生した場合、ディーラーではまず対応できません。
なぜなら、一応は最も状態の良い新車でのコーティング施工を行うので、傷んだ場合の作業スキルは専門外なので、お客様が納得できる作業や説明は期待しない方が良いでしょう。
メリットで言えば納車後わざわざ専門店にもっていかなくても良い点と、場合により値引き対象で運が良ければ無料でしてくれたらラッキーと言った所ですかね。
あと、車両のローンに組み込める点かな。
どうせするなら良いものを・・・とお考えなら自分の足で出向くしかないですが、専門店をお勧めします。
勿論、専門店も色々あるのでそれぞれのお店の話を聞いて決めるのが良いでしょう。
専門店はそれ相応のこだわりがあるので自分が相性の良いお店を見つける事が出来れば、満足度も高いですね。
それに対して、施工をリーズナブルに抑えたいならフランチャイズの施工店ですが、実は依頼する店舗での差も大きく、力を入れいるお店もあれば、とりあえず看板だけあげてるお店もおあるので全て同じ仕上がりとは行きません。
しかし、最近はフランチャイズ店も高価格帯のコーティングが多く、2万円から10万円前後の価格帯なので、専門店の価格帯と同じ範囲もありますので、必ずしもコスパが良いとは言い切れませんね。
ちなみに当店ではコーティングに関して4万円台から10万円台までの価格帯ですが、ご依頼内容に合わせて適切なプランをお伺いいします。
非常に高価なコーティングしたからと言って、それに見合った恩恵が受けられるとは限りません。
場合によっては、リーズナブルなコーティングを毎年行う方が綺麗なケースもあります。
では高価なコーティングと安いコーティングでは何が違うのでしょうか?
安いものは、実は安いなりの成分や施工内容で、昔からあるワックスの進化版的なイメージです。
対して高価なコーティングは、下地(塗装状態を最上な状態に仕上げる)を丁寧に作り、コーティングの成分も耐久性、耐候性の高い高機能な素材を使用し、手間暇かけて美しく仕上げていきます。
それは施工者のスキルと良い液剤の合わせ技で、惚れ惚れするような滑らかで潤いのある素晴らしい質感となりますので、極上をお求めなら多少高価でも非常に満足する仕上がりが期待できます。
綺麗な愛車を楽しみたい
↓
その為にコーティングをする
↓
コーティングの価格やスペックに右往左往する
↓
その内、綺麗な愛車の持続からコーティングをする事へ目的が移行
↓
折角なら高級なものを
いつも間にか綺麗な物から高級な物へ目的がすり替わりました。
同じ事は施工後にも言えます。
折角だからコーティング専用と書かれた高価なカーシャンプーを購入・・・その脇にあるワゴンセールの安いシャンプーには目もくれず・・・
その差も分からないまま、正解も分からないまま・・・実は高いシャンプーも安いシャンプーも中身はほとんど同じものだった・・・と言うオチ。
よくあります。
人は謳い文句に弱いのです。
その心理は暗示的なもので、良いと思い込むことで安心を得られる結果でもあるので、それはそれで幸せならいいじゃない!
しかしそうも言ってられないので、良いものをリーズナブルにご提供するのも当店の重要な役割です。
綺麗な状態で長くお乗り頂くには、「コーティングをした事実」ではなく、「綺麗に維持するための手法」が全てですので、そこを重点的にかつ、コーティングプランの見直しや、メンテナンスの内容を分かりやすく解説した物を私の実体験をもとにご用意して、できる限り分かりやすく、「コーティングの見える化」をしてまいりますので、その都度ご紹介しますね。