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さて、ご紹介はシトロエンc5。
個人的に大好きなメーカーで、良い意味で飽きの来ない我が道を行くメーカーです。
伝統のハイドロサスペンションも健在。
良いですね・・・c5。
が、しかし・・・コンディションはかなり患っております。
という事で今回もリセットコース。
ヘッドライトはお約束の劣化の末期。
安心してください。
綺麗に復元しますので・・・。
当然ながら本体も良く無いですね~・・・。
先ずは予洗い・・・水をかけて現状を診断・・・まやかしの撥水。
経験から水を掛けなくても分かるけど、念のために確認を・・・。
c5はコーティングのふりをした撥水剤の劣化した残留物に覆われている状態。
いわゆる洗車機の撥水コースで振りかけられる撥水剤(主にはシリコンオイル等の化合物)。
分子サイズが大きく撥水特性があり、紫外線に耐性があり酸化しずらいと言う良い特性もあるけど、油性系の汚れ・・・主に大気中の排気ガスや汚染物質を含んだ雨等により水垢が付きやすく酸化した水垢にいともたやすく汚染され時間と共に濁って艶の無いくすんだ状態になる。
アルカリ性のケミカルに弱く瞬時に撥水は無くなる割には、劣化した皮膜(樹脂ポリマー)は意外としつこくとどまり、くすんだ状態が続く。
酸化劣化した表面を更にシリカスケール(イオンデポジット)もたっぷりと発生し、傷も全面に発生し結論から言うと水を弾く以外何のとりえもない劣化要素です。
と言う状態。
特に洗車機などは汚れをしっかり落とせるわけでは無いし洗車傷も発生し傷は汚れが止まりやすく、汚れの上に撥水膜が出来て汚れを覆い、それが積み重なり低密度な皮膜故に内部の汚れが酸化し、有機物の劣化した汚染物質となり健康な塗装を侵食し塗装が劣化し艶もどんどんなくなる・・・やがて塗装が剥がれる。
と言うのが一般的なストーリー。
分かりやすいほど艶の無い塗装面で、どう頑張っても塗装の状況からは水を弾く状態は無いのに水だけ弾いている・・・これが目に見えないけど存在する撥水ポリマーの証。
理想のトップコートはしつこく表面にとどまるのではなく、水馴染が良く表面の汚れは水に受け渡し水と共に汚れごと徐々に剥がれ落ちて劣化した残留を残さない性質が必要。
更に意図的に簡単に皮膜が剥がせられることも重要。
要するに、生き物で無いので自然な新陳代謝の無いコーティング面に、人工的に新陳代謝が行え、誰しもが簡単かつ美しく仕上がる素材と施工方法が必要なんですね!
それがナノダイヤモンドコートとグロスレイヤーコートなのです。
そして汚れが溜まる隅々・・・白いお車なら黒っぽいガサガサと固着し石化した汚れが付いております。
これも洗車機やシリコン系の撥水剤の悪い例にみられる汚れです。
汚れの上に除去ケミカル剤を塗布し・・・
しばらく後・・・刷毛でふやけた汚れを掻き出して・・・
しっかりと濯ぎ洗い流す・・・うっすらと残っているのは汚れではなく浸食され劣化した塗装でケミカルでの対処はここまで・・・。
なので後の磨き工程で綺麗に整えます。
セッティング研磨・・・フランス車ならではの劣化のパターン。
セッティングもバッチリでかなり悲惨な状態から塗装の負荷も最小限の一発研磨で普通に見たら仕上り・・・。
2工程目の精密研磨で表面のキメを整え透明感を作り出し研磨完了予定。
オーナー様、良いお車です。
丁寧に仕上げますのでご安心ください。