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結論からお伝えします。
当店では、ムートングローブを積極的にはお勧めしていませんし開業以来存在すらしていません。
理由はシンプルで、
羊毛(ムートン)は「洗浄素材」ではなく、「研磨素材」としての性質を持っているからです。

羊毛はふわふわして掻き出し効果もあり一見すると
「汚れがよく落ちる=洗車に向いている」と思われがちです。
しかしその反面、洗車傷を招きやすい素材でもあります。
主な理由は以下の通りです。
⚠️羊毛は水分を含むとキューティクルが開く
⚠️開いた表面がザラザラになり微粒子の砂利が入り込む
⚠️毛の奥に絡み込んだ砂利や異物を発見しにくい
⚠️開いたキューティクル同士がお互いに噛み合って絡む
⚠️その状態でボディを撫でることで洗車傷が発生する
これが、ムートングローブによる洗車傷の最大の原因です。
ムートングローブと相性が悪いのが、
泡で包み込むような洗車方法です。
(でもセットで行われているケースが大半)
⚠️泡に覆われることで、
⚠️洗浄面の状態が見えない
⚠️隙間に残った砂利や異物が確認できない
結果として、
「ムートンの強い掻き出し力 × 見えない異物」
という、傷の温床が生まれてしまいます。
同時にクッション性の強い泡(発泡剤や増粘剤などの添加剤の多い洗剤)
の場合、
添加剤の残留によるシャンプー焼けや残留物によるくすみによる
2次被害の恐れもある為、徹底的な濯ぎが重要です。
擁護するならば・・・ムートンの特性を理解した上で
クッション性の強い泡
(発泡剤や増粘剤などの添加剤の多い洗剤)で
洗うことで
ムートンのリスクを回避する考えもありでしょうが・・・
洗車傷リスクの方が高くなり当店ではNG洗車です。
ムートングローブを洗車で使う場合は、
その特性とリスクを理解した上で、以下を徹底してください。
⚠️使用中は何度もバケツでしっかり濯ぐ
⚠️毛の奥に砂利を溜めたまま使わない
⚠️毛を絡ませない管理(一度絡むと乾いても元に戻りません)
⚠️泡で視界を完全に奪わない
ここまで読んでいただければ、
濯ぎもしないで使うことが、どれほど危険か
ご理解いただけたと思います。
ここで誤解のないようにお伝えすると、
羊毛そのものは非常に優秀な素材です。
当店は羊毛を塗装の研磨工程で使用します。
それは、羊毛の特性を正しく理解し活かしているからです。
当店の研磨剤(完全水性)は、
⚪︎砥粒子
⚪︎揮発性をコントロールした水分(クーラント)
と非常にシンプルな内容で構成されています。
でも熟考した非常に完成度の高い研磨剤です。
1、液体研磨剤によって羊毛のキューティクルが開く
2、砥粒子を抱き込みながら分散
3、開いたキューティクルと砥粒子のざらつきによる
摩擦をコントロールしながら精細な研磨を行う
4、やがて水分が乾き始めるとキューティクルは閉じ、
砥粒子は吐き出される。
このときに出る粉はダストではなく、すでに角が取れた優れた超粒子となり、
切削から艶出しへと性質が変化していきます。
優れた粒子配合により傷除去研磨から艶出し仕上げまで行えるため
無駄な研磨量を無くした塗装に優しい研磨です。
これが、考え抜かれた研磨手法であり羊毛が研磨で有効に働く理由です。

洗車と研磨は、羊毛に対するアプローチがまったく違うのです。
羊毛には、素材としての最も有効な活用方法があります。
その効果が裏目に出る可能性が、洗車での安易な使用です。
今回は、
羊毛(ムートン)の特徴とリスクについてお話しました。
少し厳しい内容ではありますが、
ムートングローブでの洗車を理解し、
正しい使い方の参考になれば幸いです。
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