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ネオ・クラッシックカーの部類に入ったローバー・ミニ。
「乗ってみる!」のオーナー様の一声に「是非!」と言って試乗。
エンジン、足回りもよく整備できていて、ブレーキもカチッと踏みごたえのある反応に、機械そのものが動いているアナログ感がとても楽しい車体です。
それが故にオーナー様が気にしているのがボディーコンディション。
6年前、オーナー様が手にする前も現在も車庫保管なので、サビや塗装割れ等の再塗装を要するレストアは必要ありませんが・・・
お見受けしたところ再塗装なしのオリジナル塗装のまま。
それ故、塗装は弾力がなくなり非常に固くしまっています。
これを通り越すとクラックが発生します。
趣味のお車でたまに乗る以外は、車庫保管なので当分そのリスクはないでしょうが、傷の状態は非常に深刻で、クリアー層の深部まで入り込んだ深すぎる傷が多く(ほとんどと言っても良い)弾力が著しく低下し硬化した塗膜の状態、今後のリスク、等を考え作業する事となりました。
油分やワックスが取り除かれた素の状態では、ブリティッシュグリーンの渋さも失われ、白濁した状態となります。
深刻度合いも加味した上で研磨。
ずいぶん差が出ております。
しかしこれもまた現実。
これ以上の研磨は塗装を駄目にしますので傷は残ります。
研磨は塗装を削ります。
それ故、研磨できる厚みは限られます。
今回のように深い傷だらけでは傷がなくなれば塗装もなくなります。
非常に難しいのが傷と研磨のバランスです。
深い傷は残しつつ、見た目は深みのあるブリティッシュグリーンに仕上げることが今回の目標です。
乗って良し、眺めて良しのミニに仕上げてまいります。