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折り返し地点を迎えたヴェルファイア。
全体的にぐずぐずになってましたので時間がかかります。
特にデリケートな塗装ですので難儀です。
上面・・・ボンネット、ルーフは予想以上に素直でしたが、やはり側面は事が違います。
同じ側面でも同じパネル内でも部分的に塗装の強度が異なります。そのうえで過去に研磨歴もあるのだから良くわかります。
たとえソリッドブラックでも研磨は2工程で仕上げます。
言い換えればそれ以上磨いても無駄!
きちんと仕上げることができるなら2工程で十分です。
初期研磨がそのカギを握ります。
随分と傷んでますね・・・。
初期研磨(1工程目)照明環境次第ではこの段階でも完成レベルです。
仕上げ研磨(2工程目)
ここからはリアルな研磨のお話ですが、研磨する以上、目には見えないけど非常に微細な研磨の擦り目(研磨粒子と摩擦による削り傷)が必ず存在します。
それにより202などの濃色カラーでは必ずワントーン黒みや潤い感が低下します。
それは避けられない事実であり、何気に仕上がるのは塗装面に何かが張り付き傷を隠ぺいする、もしくは知らず知らずそのような結果になっている・・・が大半です。
この白濁りがコーティングそのものです。
このような白濁りの原因はコーティングというよりは、塗装とコーティングの密着を阻害する下地がもたらせる物であり、202などの熱の影響を受けやすい塗装は、コーティングとの相性も非常に重要です。
コーティングの硬さなど無意味なのです。
今回、気難しい塗装により効果的な磨きができるようにと新型コンパウンドのテスト投入。
弱くデリケートな塗装用のマイクロ粒子分散によるサラサラの水コンパウンド。
研磨ができるコーヒー牛乳(笑)
今まで同様、塗装面に残留を残さず、リアルな研磨により無垢な塗装面を作り上げる事ができます。
まだまだ乾燥時間のコントロールや研磨面の温度変化等による特性変化など色々検証は必要ですが、正直もう完成品・・・。
ワントーン黒みが落ちた研磨面も、今までより素早くスムーズに黒みをしっかりと再現できる研磨仕上げが出来ました。
非常に満足できる仕上がりなのです。
特に202は赤みのある黒なので赤黒さも戻ってきました。
???黒に色みがあるの?
あります。
トヨタは赤みのある温もりのある黒。
日産は黒さではトヨタ以上に黒。
どちらも特徴があります。
この辺は顔料の違いですかね・・・。
研磨の先はコーティングによる製膜でより黒く深みのある潤いに仕上げていきます。
スプレーガンによる施工・・・。
時にコーティング施工時の液剤にも負けるのが弱った202・・・。
奥が深い塗装です。
では仕上がりは明日ご紹介いたします。