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新年明けましておめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願い致します。
さて、新年一発目の内容は・・・皆さんに是非とも知っておいて頂きたい「当店のコーティング」のお話です。
コーティングの目的は塗装の保護・・・
と皆様お考えですが・・・
実は保護できる内容には限りがあります。
コーティングには出来る事と出来ない事があるのです。
先ずはそれを踏まえたうえで・・・
塗装面は新品の時は滑らかで綺麗な表面です。
しかし時間と共に変化が訪れます。
どういう変化かと言うと、新品のキメが整って滑らかな状態から徐々に荒くかすれた状態に変化します。
人の肌のように普段は保湿して滑らかな肌も、冬に乾燥してカサついた状態の荒れと似ています。
人の肌は自己再生しますが塗装は傷んだら痛んだまま元には戻りません。
塗装は石油からできた有機化合物であり樹脂の仲間です。
では塗装の劣化はどのように進行するのか???
①紫外線劣化による分子結合構造の断裂
②赤外線等の温度変化に伴う分子間のストレス
③「①」「2」に伴う劣化による水密性の低下
④「③」により汚れが浸透しやすくなる
⑤「④」により浸透した汚れが塗装内部で酸化する
⑥「⑤」により酸化した成分は周辺の健康な塗装を侵食する
⑦「⑥」により徐々に劣化範囲が広がりやがて塗装の艶が無くなる
⑧「⑦」の劣化が進行し塗装が剥がれ始める
①誤った扱いやお手入れによる表面の傷が発生する。
②傷の個所は汚れが引っ掛かりやすくなり汚染されやすくなる
③傷により徐々に艶が無くなると更に汚染が進み劣化を加速させる。
④結果塗装がダメになる。
この自然現象による劣化を最小限にとどめるのが「コーティングの役割」で、人による劣化を食い止めるのが「正しい洗車の方法」となるのです。
そして忘れてはならないのが「コーティングの出来る事と出来ない事」です。
①紫外線からの保護
②傷からの保護
③汚れない事
となりますのでコーティングしても紫外線は防げませんし傷も付けば汚れも付きます。
しかしそれ以上に重要な役目が・・・
①表面強度(密度、硬度、分子結合力)が高まり赤外線による分子間のストレスが低減
②水密性が著しく向上し汚れが殆ど浸透しなくなる
③「①」「②」に伴い塗装の浸食劣化が殆ど無くなり、結果塗装の寿命が著しく向上する。
言い換えれば塗装を強化する為の役割がコーティングなのです。
一部を除き殆どの車種の塗装は非常に高い紫外線耐候性を持つ「クリアー塗装」が施されています。
それにより野ざらしの環境化でも10年近く塗装剥がれなどを起こさず過ごせます。
しかし先ほどお伝えした塗装の劣化の「紫外線による劣化」以外の要素が結果として紫外線と相まって塗装を劣化させます。
いわば最強の保護を行う「クリアー塗装」の寿命が塗装の寿命となり、クリアー塗装は表面なので真っ先にダメージを受けるのです。
それ故にコーティングは紫外線耐候性は塗装に任せて、他のダメージ要素を全て引き受け守ると言った構造です。
これにより著しく塗装の寿命は延びます。
私の経験では、塗装の劣化は時間と共に進み「7年」を境に急加速して劣化が早まります。
時間と共に蓄積したダメージによる分子構造の安定が急激に低下するのがこの「7年」という期間と考えます。
そこから以降は今までの蓄積度合いと今後の環境と自動車メーカーの塗装質で大きく変化します
新車時にコーティングを行えば徐々に蓄積するダメージが著しくなくなるため、「7年」と言うボーダーラインが随分と先に延命できるのです。
正しいお手入れとメンテナンスを行えば、経験から言えばパールホワイト系なら20年は問題なく綺麗でした。
色あせやすい赤、黄、などは15年ぐらいかな・・・
黒、紺、青系でも同じく15年は問題なしです。
ここで豆知識
紫外線による影響(色あせやストレス)を受けやすい色ランキング。
劣化しやすい順。
最弱・・・赤、黄、その中間のオレンジ
これらは紫外線により色素が破壊され色あせ(色抜け)しやすく、食い止めるのはクリアー塗装の紫外線耐候性及び、色素顔料の性能他混入される樹脂の性能により大きく差が開くため耐候性性能は自動車メーカーにより異なる。
弱・・・黒、紺等の濃色
これらは紫外線による色あせは起こさないが紫外線を吸収する為、色素顔料以外の樹脂等がじわじわと劣化し耐候性が低下する。同時に傷を染みが目立ちやす熱も吸収するため熱によるストレスも大きく劣化に影響する。
強・・・シルバー、淡いグレーなどの淡色
熱や紫外線の影響を受けにくく、安定した状態が長続きする為に耐候性が高いがシルバーなどは徐々に初めの頃よりは色が薄くなる傾向があるが気にするほどでもない許容範囲。
最強・・・パールホワイト、白系
白色顔料は紫外線を吸収しない為全くと言って良いほど色あせない上に、その効果により塗装樹脂の紫外線による影響も最小限にと止まる。さらに熱も吸収しにくいために赤外線によるストレスも著しく低減するので塗装の寿命は最も長い。
追加要素としてメタリック粒子の恩恵・・・
メタリックの多くはアルミの微細な粉の為、放熱性能が加わると同時に、紫外線や赤外線等を分散、反射し塗装の保護に一役買っているので、同じ色でもメタリック配合の方が塗装耐久性は向上し光の反射により微細な小傷も目立ちにくい効果もある。
と言った具合で、塗装に対すコーティングの役割は非常に高く優れており、コーティング車両に適切なお手入れをすれば相当期間、美しい艶と滑らかな質感が持続します。
結論から言えば「予算があればコーティングはするべき」という事ですね。
ただし・・・お店選びは相当慎重にね。
誤った選択をすると・・・「フランチャイズの牛丼を10,000円」で食べるのと同じ結果になりますので・・・お気をつけあそばせ(笑)
では近日中には、良いコーティングの見分け方をご紹介します。