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昨今、車の電子制御システムは非常に高度化し、それに伴い表に出ていないトラブル案件があります。
そこで最もやってはいけない事がコレ!
車にはスキャンツール(故障診断機)を接続する通信ポート「OBD2」ポートがあります。
こんな形状のポート。
本来はこんな感じの故障診断機をつなぐためのポートです。
最近では社外電装品等の取り付けの際に配線作業を簡略するために「OBD2」ポートに合わせた形状のカプラーを接続するだけで配線が終わると言った簡易作業を多く見受けらます。
これ絶対にしないでください。
今の車は「キャンインベーダー」対策や「コネクテッドサービス」や運転支援装備(レーンキープや自動ブレーキ、自動走行など)の非常に複雑な制御をリアルタイムに複合的に行い、それを車体制御やエンジン制御と共に各部のセンサーと管理する複数のコントロールECU同士がお互いに情報を受け渡しながら総合的に車を制御する「相互通信システム」となっています。
そこに本来は診断機をつなぎ情報をやり取りする「OBD2」に、本来車体に組み込まれていない情報を持つ外部電気部品が付くと、そこで一種のバグが起こります。
くぐれも、ここに繋いではだめですよ!
そうなるとコントロールECUは異常を感知し、エンジンチェックランプを点灯させドライバーに異常を知らせます。
と同時に安全に運航できるような車体制御となる「フェールセーフモード」に移行します。
そうなると本来使用できる各種の機能が制限されたり機能しなくなったりします。
これはあくまでも異常を感知した場合の話で、一瞬の異常や各センサーが送って来る基礎数値をはるかに超えたあり得ない数値が送られてきた場合、ECUはそれをスルーするケースもあり、しかしそれに伴い相互通信のバランスが崩れ、エンジンチェックが付かないまでも、車体の元本来の性能が微妙な制御が行われることで発揮できない状態となる「知らないうちに機能が低下している」が当たり前の状態となりコントロールECUはそれを基準に車を制御します。
となると・・・本来の性能以下の動きしかしなくなります。
例えばバグが原因で空燃比に異常をきたしエンジン出力を低下させた状態が日常となったり、燃費が悪くなっていたりもします。
しかし持ち主はそれでも普通に走る物がから、「言ってる割には燃費の悪い車だな・・・」とか「納車の時よりもパワーが無い???」とか感じるかもしれません。
実はその時点で・・・「あなたの車は壊れかけているんです!」と言えるでしょう。
その原因は不適切な社外部品の接続であったり、使い方が原因だったりもします。
更に走行中にテレビを見る為にキャンセラーを「OBD2」に接続して書き換える商品も売られていますが、アレはECU内部のデーターを書き換える為に、しばらく後、それがもとでECUがクラッシュしたりエラーとなり、車体ECU総変えの高額修理となった例も地元ディーラーのメカニックさんから報告もいただいています。
あと・・・最近の車はワザとにバッテリーが上がりやすく設定されているそうな・・・(サイズの小さなバッテリーをあえて装備すると言うお話)。
思い当たる節がある・・・。
それはまたの機会に・・・。