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ご紹介はアクセラスポーツです。
このカットはケミカル洗浄の真っ最中です。
未だ健在のバランス良いデザインとクリーンディーゼル搭載のモデルです。
この型からのアクセラの進化は結構なもので、ハンドリング、シャーシのセッティングともによく出来た印象を強く感じたものです。
その流れが今のマツダ3に受け継がれてますね。
さて、今回のご相談内容は「洗車してもどうにもならない!」との事でしたのでお電話で「新車時に〇〇コートしてませんか?」の問いかけに「しています」との事でしたので予想はついていました。
実車を拝見すると「やはり」というか「毎度!」というかお約束のコンディションで、こうなるとお客様ではどうすることも出来ません。
コーティングは全ていおいて有効とは限りません。
どの分野の製品にも得意不得意があり、不得意が前に出ると大いなるデメリットと化します。
今回がまさにその一例です。
車のボディーを汚す最大の要因は水です。
砂埃、花粉、PMなどの多くは乾いた状態では単なる粒子です。
そこに水が加わることで成分が溶けだし、染みや汚れとして固着します。
問題は、洗車で取れない固着です。
コーティングには主に基礎となる定着成分と汚れを防ぐ防汚性分に別れます。
その成分の内容によりその後の劣化内容に差が出ます。
今回のコーティングは水を弾く(約半年程度の撥水)ことに目が行きがちで、撥水と防汚性能は=ではないのでコーティングのマイナス面が出てしまいました。
ディーラーコーティングに見られる撥水は、見た目のパフォーマンス重視なのかな?何でもかんでも無理やり撥水させますが、撥水の仕組みが今一つで、滑りが良くなく水を弾くけど滑りが悪く引っかかりのある表面が多く見られます。
撥水特性も摩擦に弱く、その後のメンテナンスで簡単にはぎ取れる撥水基が多いと感じます。
原因は?
この施工が後に何を招くか?を理解せずマニアル通りに販売し、専門技術、知識のない人間がお客様に関わっている点にあります。
このお車に限らず、このようにコーティングのムラだらけの仕上がりがまかり通るのだから怖いですね。
白ボケ箇所全てコーティングのムラです。・・・残念です。
この様なムラが全体にあります
そもそも特殊分野の仕事とも言えるカーディテリング(コーティングを含む)に関してのノウハウは新車時よりも新車以降に役に立つ分野です。
作業初めは徹底的な洗車です。汚れの性質に合わせ段階的にケミカルで取れるものは全部除去します。
汚れ成分が反応して白く浮き上がって来ました。
これを数回繰り返し浮き上がらなれば次の工程です。
傷んだ状態からの作業は、最もキレイな「新車時」のみの取り扱いのディーラーに身につく分野でもなければ、困れば外注に丸投げするので、後のことを考えず一番利益率の高い新車時に限定してセールスするからメチャクチャになるのですね。
同時にこの分野の技術や知識はマニアックなため、なり手も少なく少数派のため雇い入れるに関しても育てるに関してもリスクが伴います。
専門店が存在するにも理由があるということですね。
そしてテスト研磨。
良い感じで1工程でほとんど仕上がりです。
塗装を極力薄くせず仕上げることが何よりも重要です。
方向性が決まれば塗装の変化を感じつつ磨いていきます
では明日は仕上がりのご紹介です。