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さて、今回の御相談はコーティングトラブル。
車種は伏せときます。
御来店時拝見させて頂いた際、一瞬、塗装劣化の末期、「クリア塗装剥離」なのかと思いましたが、通常このお車の塗装質と年式では考えにくい・・・照明で確認したところ、コーティングの施工によるトラブルと判明。
オーナー様から経緯をお伺いすると、約2年前にコーティングを依頼、その後メンテナンスとして再度預けたとの事でした。
初めのコーティングから時間が経つにつれ違和感を感じたようですが、メンテナンスでどうにかなるだろうと思いメンテナンスを行うと、これまた時間と共に以前よりも状況が悪くなって現在に至る・・・。
当店に御相談・・・と言った流れです。
作業で発生した研磨傷もすさまじい・・・ハリケーンだわ・・・。
下地を一時的に隠ぺいする変てこな物も無くなり、残った物は研磨傷と劣化した出来の悪いコーティングと汚れだけです。
今回の原因予想は、
①初期施工時の下地処理がまるで出来ていない。
②知ってか知らずか、隠蔽ありきの下地処理。
③下地処理で汚れや酸化劣化した塗装を処理しないままのコーティング施工による施工不良。
④メンテナンス時も、適切な処理が全くおこなえていない。
⑤コーティングもムラだらけの施工不良。
ざっと挙げてもこれぐらい・・・。
こうなればコーティングをする事で塗装状態は悪くなってしまます。
今回は正しく悪い例と言えるでしょう。
当店のケミカル洗浄云々でどうにかなるレベルではありません。
再処理は研磨しかありません。
テスト研磨・・・。
その差は歴然。
その後は「悪しきコーティングよおさらば」で随分とましになりました。
ついでに研磨傷も無くなりました・・・。
残念ながら、陥没した劣化やピンホール状に針でつついたような劣化は深度が深く、塗装の今後も考え、通常の光(屋外)での環境ではほぼ見えませんので深追いはしません。
この状態から深追いしても、数年後は本格的なクリア剥離が始まりますので、塗装膜厚温存です。
流石に何も施さないわけにはいきませんので、ベースコート、補充コートによる保護を行いお返しです。
今回は救済がメインなので、この状態から費用的にも当店のコーティングをお勧めするのも如何なものか考えまして、補充用コート剤での延命措置で終わらせましたが、コーティングをする事で「塗装に悪影響をおよぼす事実がある」と言う事をお伝えします。
コーティングはお薬と同じで、状況にあった処方がと手順が必要です。
御店選びは慎重に・・・。
ついでに、「コーティングをすれば全てが守られる」と言った誤った解釈は、今でもお客様の多くが信じていると思います。
現場で日々作業する者として、コーティング以降も、洗車を基本とした御手入れ無しでは、お客様の理想とする美しい愛車は維持できません。
その為の当店です。
その辺も踏まえ、お立ち寄りくだされば詳しくお伝えいたします。
お茶でも飲みながら・・・(笑)