これからお読みいただく内容は、
施工を御希望の方には非常に
とても大切な内容となります。
長文ですが、短編小説を読む
つもりで読み進めて頂ければ幸いです。
さて、コーティングを行うう上で欠かせない
下地調整。
①洗浄
②研磨(肌調整や磨きとも言います)
③密着
となります。
今回は、研磨に関して・・・。
研磨は、いわば塗装を削る事です。
その方法次第では、たとえ綺麗に仕上がっても
塗装その物がどれほど擦り減っているかで
その後の劣化度合いが著しく変わります。
たとえコーティングをしても・・・。
現状では、日本も海外市場も未だに塗装
研磨時に使用する作業機械(ポリッシャー)は、
シングルアクションやギヤアクションが主流で
それらを使用した場合、塗装を深く多く削ってしまいます。
それにより塗装は薄く脆くなります。
誤った研磨は、その後の塗装の耐久性を大きく損ない
お客様が知らないうちに劣化が進むなんてことも・・・。
その上で、照明や作業ルームなどの
環境次第では、バフ目(研磨傷)などが
多く残り、西日などでギラギラと傷として見えます。
仕上がりの悪さだけでなく、防汚性や
塗装の耐久性にも悪影響を及ぼします。
期待して依頼されたお客様の気持ち的にもね・・・。
その為、シングルやギヤを中心とした場合
傷を隠ぺいする為、一時的な誤魔化しのきく
成分が配合された研磨剤などがあり
作業者も知らないうちに、埋めている!
等と言った仕上がりも多いのが現状です。
時間と共に実際の仕上がり面が露呈します。
ではなぜこうなるのか?
作業者は気づいていない?
気づいていても技術的に無理?
無論それもあるでしょう。
それ以上に重要なのは、
研磨のスタイル。
短時間で研磨を終わらそうとすると
擬似的な仕上がり・・・
言い換えれば仕上がったかのように
錯覚してしまう研磨方法。
そうならない為に、何工程も
無駄に研磨すれば、仕上がりは良くても
結果として、塗装は無駄に減る・・・。
そこに問題があります。
あえて言えば、
シングルやギヤを否定する訳ではありません。
作業上、依頼内容上、必要とあれば
条件付きで使用すれば問題ないし、
特性や結果を理解している
丁寧な説明と仕上がりならば
お客様も納得できるでしょう。
塗装質、研磨剤、ポリッシャー、バフ
この条件があるポイントにある際
そのつもりが無くても傷が
消えたように錯覚してしまう
実に不可解な現象が起きます。
ましてやそれを理解しているなら
回避できるかも知れませんが
そこまで特性を知り尽くす・・・
いわば検証を繰り返す・・・
例えば、同一条件で、バフを変えるだけで
研磨面に何が起こるか?
研磨剤の粒子量を増やしたり減らしたり
回転数、摩擦温度、研磨面への圧力加減、
接地角度、進行方向、研磨時間、研磨範囲
照明の照度、色温度、脱脂方法、
研磨剤の分散方法、内容物や構成・・・
最も重要な自身の知識と感覚、
そこをさらに深く突き詰めると
見えてくるのが現実の研磨結果。
大切なのは、薄く精密に塗装を研磨し、
その後の塗装耐久性を維持するための
仕上がりを突き詰めれば、最も研磨力の無い
デュアルアクションによる誤魔化しの無い
リアル研磨が重要となります。
しかも、研磨力の無いデュアルアクションを使用し
素早く精密に確実に研磨できる仕組みが
出来ているかどうかが勝負です。
しかし、当店のようなデュアルアクションポリッシャー
を基本とすれば、市場にある研磨剤やバフは
マッチングや目的が合わないため使用できません。
デュアルアクションは、使い方や特性が理解できなければ
時間がかかり、まともに仕上がらない・・・
研磨できない、傷が消せない!
これが普通の事!
しかし、現状で当店が行う研磨は、
シングルやギヤアクション以上にスピーディーかつ
優れた精密研磨と仕上がりを生み、
塗装の耐久性すら犠牲にすることなく
滑らかで光沢のある仕上がりとなります。
コーティングがここまで盛んになると、
利益追求の為、最も手間のかかる下地処理を
如何に簡単に終わらせ、コーティングを行うか
ばかりが盛んになり、本来の研磨の大切さが
置き去りのままが現状のように感じます。
塗装に光沢を与え、防汚性を向上させるには
塗装そのものの仕上がりと、隠ぺいされていない
無垢な塗装こそ、コーティングを行う上での
重要な下地となります。
適切な研磨が行えた塗装は、それだけでも防汚性は
向上するのです。
それを維持し、塗装が直接受けるダメージを
回避するのが本来のコーティングの役目であり
コーティングは、メインでと言うより、
付加価値をもたらすものです。
だからコーティングも拘るし
市場に有る物では満足できない。
以前から当店の考えは、目の前の仕上がりだけでなく
その後、2年も3年も・・・更に先の塗装状態を
考えてこそ意義のある物として
研磨、コーティングをとらえています。
何年も繰り返し、自身のハードルを上げ
今が良いからそれで良いではなく
今がこれだから更にこうやって・・・。
先へ先へ・・・・。
そんな中知り合ったある方は
私にとっていなくてはならない存在で
唯一、信じて間違いのない
技術者でもあります。
妥協は存在しません。
限りある塗装を美しく維持するための
研磨とコーティング。
苦労はあれど仕上がった時の
達成感は楽しくて仕方ない!
研磨のまとめ。
①研磨は薄くかつ精密に仕上げる。
②傷を隠ぺいすることなく無垢な塗装面を生む。
③光沢を出すための誤魔化しはしない。
④常に考察を繰り返す。
⑤愛ですよ愛。
科学的にも安定し、今まで出来ないとされた
塗装研磨を可能とする手法は、
残念ながら業界内では未だ浸透せず
現状のハイリスクな塗装研磨が主流です。
では次回は、研磨の前段階、
洗浄についてお伝えいたします。
塗装の磨きはお任せください。
車磨きの専門家・クラフトワークスZEN