さて、常連様のカングーです。
今回は1年メンテナンス・・・完成です。


そこで今回のタイトルにある問題点とは何か?
クリアー塗装のない結果・・・
一部商用車を除き、通常は塗装最上部に最も機能性の高い塗装「クリアー塗装」が施されます。
クリアー塗装の役割は重要で、
※紫外線を防ぎ塗装の色あせから守る
※防汚性を高め塗装耐久性を向上させる
※傷の低減などの機能を持つ塗装もある
※光沢の持続
などなど車の価値を左右する非常に重要な役割を担います。
これにより10年近く艶のある状態が持続します。
当然ですが適切なお手入れがあっての話で、お手入れ次第では10年以上も艶やかな質感も持続できます。
問題点とは?
今回のカングーはこの重要なクリアー塗装のない「ワンコートソリッド」と言う最もシンプルな塗装です。
ソリッドとはメタリック等の粒子を持たない顔料だけで構成された色を指します。
この塗装の特徴は
※低コスト
※素直な色調
※色あせても表面を磨けば綺麗に復活する(ただし、その都度塗装を削るのでやがて塗装が無くなる)
となり、最大の問題点は・・・
※耐候性が低い(短期間で色褪せ、チョーキングが始まる)
※防汚性が低い
※メンテナンスコストがかかる
となります。
身近なところでは郵便局の配達バン。
郵便カラーで赤いはずのバンが色あせてボヤけて変色しているのを思い出してください・・・(涙)
特に色褪せは顕著なので由々しき事態です。
と言う内容でソリッドカラー特有の問題点が今回のネックです。
毎年塗装を削る?
色褪せは紫外線の影響によります。
日常で使用する以上避けられない問題です。
その上、カングーの塗装は日本の風土に適していないのか、ソリッドカラーはお客様の想像以上に早く劣化します。
完全屋外保管の日常使用では、5年もすれば完全に艶もなく色あせた状態になります。
紫外線を防ぐ手段はない!
残念ながら現状のコーティングではクリアー塗装並みの紫外線防御力はありません。
コーティング自体は紫外線ではビクともしないのですが、コーティングを透過した紫外線が塗装の色あせを生みます。
家庭のガラス越しなのにカーテンが色あせるのと同じです。
ココで一つ・・・「紫外線は電磁波です。電磁波の切断エネルギーにより有機物の分子間の断裂が引き起こされます。また酸素による自動酸化などの劣化が起こります。」
いくら高価なコーティングを持ってしても色褪せ(チョーキング)は防ぐ事は出来ません。
仮に紫外線から守る・・・と言うコーティングならその内容を理路整然と答えてもらって下さい。
その為コーティングは防汚性を向上させる機能しか加えられないので、色あせが気になるとコーティングごと研磨して再施工となります。
この様に今回の問題点はお客様がきちんとご理解いただいて初めて成立する色なので、何を重視するかはお客様次第となり、当店はなるべくコストのかからないご提案を行います。
塗装は車の見た目と価値を左右する重要ポイントですので大切にしたいですね!
常連様はその辺をご理解いただいてますので幸いです。
今回は1年間のお疲れ塗装のパサつき始めた塗装をほんの少し磨いて補充コートで仕上げて、艶も問題なく完了です。




次はオイル交換ですね。
距離が来たらご来店ください。
